概要・代表者挨拶

アトミックスケール電磁場解析プラットフォーム代表
(株)日立製作所 研究開発グループ
品田 博之

概要

アトミックスケール電磁場解析プラットフォームは、原子分解能超高圧ホログラフィー電子顕微鏡をはじめとするアトミックスケール電磁場計測装置を、 国内外の材料・デバイス等の研究および量子物理分野の課題解決に広く活用できるように共用化し、イノベーションの創出を目指すものです。

  • 各実施機関のそれぞれの得意分野と蓄積されたノウハウを活用し、最短経路での課題解決を可能にします。
  • ホログラフィー電子顕微鏡の操作法に関する講習会や、ホログラフィーを活用する研究者相互の討論の機会を設けることで、 特に若手研究者・技術者の育成に力を注ぎます。
  • 広い研究分野への貢献を目指し、電子線ホログラフィーの普及と高度化を推進します。

代表者挨拶

近年"ビックデータ"や"AI"というキーワードが飛び交い、世の中に遍在する膨大な情報を集めて高速にかつ知的に処理することで新しい価値が次々と生み出されつつあります。 これは高集積・高速に動作する半導体デバイス、高感度なセンサー、高効率な二次電池などの出現によって可能になっているといってよいでしょう。これらの高機能な部品を支えているのは高機能な材料です。一方で、小型で高性能なモーターの出現がヒトやモノの移動手段に大きな変革をもたらしています。これは、強力で高温でも劣化しない永久磁石材料により実現しました。
このような高機能な新材料の開発を効率よく進めるために、機能や特性を生み出している材料内部の電磁場を原子レベルの分解能で計測することが求められています。

私たちはこれまで、電子線ホログラフィーという電子の位相情報を抽出する技術で極微細領域の電磁場分布を可視化する研究とその計測技術の開発を進めてきました。なかでも内閣府最先端研究開発支援プログラム(FIRST)の助成を頂いて立ち上げた“原子分解能・ホログラフィー電子顕微鏡"は世界で唯一の収差補正機能付き超高圧電子顕微鏡として、当時の分解能記録の更新に貢献しました。当プラットフォームではこの装置をはじめとする数台のホログラフィー電子顕微鏡を共用化することで極微細領域の電磁場分布可視化のニーズに応えます。また、新材料の研究開発への貢献にとどまらず基礎科学における課題にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。

「アトミックスケール電磁場解析プラットフォーム」は、文部科学省 先端研究基盤共用促進事業(共用プラットフォーム形成支援プログラム)の支援を受けて国内4機関が実施する事業で(一財)ファインセラミックスセンター(愛知県名古屋市)、九州大学(福岡県福岡市)、東北大学(宮城県仙台市)と(株)日立製作所が連携して課題解決に向けた助言、要望に応える最適な施設の紹介、施設利用の指導・支援を行います。

まずは気軽に当プラットフォームの窓口(atomic-scale [@] rdgml.intra.hitachi.co.jp)へ御相談ください。